あっくんさんは書楽せえぜ。

写楽じゃなくて、書楽。しょらくせえとはオレのことですよっと。

シナリオスクールでのひととき

週に一度、シナリオのスクールに通っている。

もう長いもので、数年(言えないほど長い)に渡って、途中何度も休止しながらどうにか辞めずに通っているのだ。

 

割と自由度の高いスクールなので、休んでも構わないし連続で参加して課題をクリアしさっさと卒業していく人もいる。

僕が在籍しているクラスは研修科と言い、中級程度のレベルだ。そのクラスに入ってから4年もたつので、ほぼ古参の部類になってしまった。

一緒に入ったのが自分以外に二人いたが、一人は1年以内にやめてしまい、もう一人は去年僕が休んでいる間に卒業していったそうだ。ちなみに彼女にはとうとう会えずじまいで連絡もつかない。

年末恒例の忘年会で会えれば、挨拶くらいはできるだろう。

 

 

同期がそんなだから、自分より後から入ってきた人達が先に卒業していく。まあ急げば約10ヶ月ほどで卒業まで行ける。まあその後は、次のレベルのクラスに行くことも可能だ。

別にそれ自体はどうでもいいし、先を急ぐならどうぞどうぞ!(ダチョウ倶楽部)である。

 

僕が辞めない理由は、一つにはこれが自分の人生を賭けて挑戦する価値のあることだから。

二つ目には、途中で投げ出すことだけは絶対したくない、特に文筆業においてはことさらその思いが強い。

三つ目に、先生(講師)がスゴイ人だから、というのもある。これはおいおい語ってみたいが今は省略する。

 

最後に長期間の休止から復活したのが先月7月からで、それ以前は去年の10月くらいに行って以来だから半年以上間をあけていたことになる。

だから先月の初回は、クラスの面々も半分近く入れ替わっているので誰が誰だかさっぱりな感じで浦島状態だった。

今回は何とか卒業まで間を空けずにクリアできればなぁ、と思っている。

 

で、ようやく本題。

今は初心に還って、初心者が初めてシナリオを書いた時の新鮮な感動を味わいながら書くように、いい意味で浮足立つような気持ちで、幾分勇み足な気分で参加している。

 

そのスクールではゼミ形式で、生徒が自分の課題作品を持参して、全員に自らの作品を朗読する。その後で全員の感想を述べてもらうのだ。

やる気のある人は毎週書いてくる。

自分は、すっかり慎重派になってしまった。

でも前回は、久々に書いてきたもんね。

(以前はバリバリ書いてくる超やる気満々な生徒だったんだが、それももう何年も前のことであり・・・)

 

今日はお盆休みを挟んで2週間ぶりのクラスだった。

 

クラスは2時間。読めるシナリオは短いながらも1日で4~5本が限度。

今日は詰め込んで5本。割りと書いてくる人は書いてくる、書いてこない人は全然、という典型的なモチベーションありなしの温度差が激しいクラスだと思う。

ええ、僕は温度低いです、今はね。

 

今に見てろよ・・・。

 

ばんばん書いてきて身につくのは初級クラスの最初のうちだぜ?

と、負け惜しみ。

 

今日は不思議なシナリオを書いてきた人がいて。

その不思議さの理由を、ずっと考えていた。

一体何が不思議かというと、主人公が犯罪行為に手を染めようとしていて、感情をほとんど表さないし目的も明かさないし犯罪に対し何のためらいもなく淡々と行為を進めていく、というもの。

当然感情移入できないキャラであり、はっきり言ってしまえば意味不明で全然分からない、といったコメントしかできないような作品だった。

 

「つまらない」

これは感想としては最も簡単で、その言葉自体がつまらない属性を帯びている代物だ。言うのは簡単だが、なぜかを説明するのが難しい。きちんとつまらない理由が説明できるなら、面白くする方法も知っていることになるのだから。

 

そのシナリオを書いた女性は、悪い男を描こうとしてそうなったと言っていた。

普通のつまらないシナリオは、聞いていて途中でついていけなくなる。

だが、そのシナリオは違った。最後まで集中して聴き続けられた。むしろ続きが気になる感じが最後まで持続していた。

なぜなんだろう。そこには面白さのエッセンスが封じ込められているような気がしてならない。

それがずっと気になっている理由なのだろう。

 

世の中には、不思議な感覚になるシナリオを書く人がいるものだ。

 

というところで、今日はおしまい。

また閃いたら続きを書きます。